今回は漢方に関わる資格や、種類について詳しく調べてみました。これから漢方の知識を深めたいと思っている人や、複数存在する漢方の資格選びに迷ってしまう人もぜひ参考にしてください。
- 目次
- 1. 漢方の資格について
- 1-1. 漢方の資格の種類は多い
- 1-2. 漢方には医療用漢方と一般用漢方がある
- 1-3. 目的に合った資格を取ることがポイント
- 2. 漢方にはどんな種類がある?
- 2-1. 国際中医師
- 2-2. 漢方薬剤師
- 3. 漢方薬の選定・アドバイスが出来る(民間)
- 3-1. 漢方養生指導士
- 3-2. 漢方臨床指導士
- 4. 漢方・薬膳の基礎を習得した人に与えられる
- 4-1. 中国漢方ライフアドバイザー
- 4-2. 薬膳アドバイザー
- 5. 資格はどうやったら取れる?
- 5-1. 取りたい資格で難易度や取得法は異なる
- 6. 通信教育や通学が一般的
- 6-1. 通信教育で働きながら取得できる
- 7. 漢方に関わる資格の種類と選び方 まとめ
漢方の資格について
1-1漢方の資格の種類は多い
漢方を取り扱う資格は1種類だけではなく、漢方の知識を深めたい初歩的なものから仕事に役立つ専門的なものまで幅広く存在しています。勉強を始めたけれど専門的な知識ばかりで戸惑ってしまった、職種に活かせる専門知識の必要な資格取得を目指したい、など人によって目指している知識量も異なります。目的に合った資格取得を選ぶためにも、漢方の資格について見ていきましょう。
1-2漢方には医療用漢方と一般用漢方がある
風邪を引いた時や、体調不良で病院を受診した時に漢方を処方されたと経験がある人もいるのではないでしょうか。漢方には処方箋などで使用する医療用と、一般用の漢方があります。
医療用の漢方は調剤薬局で処方し、病状を改善する目的に調合されるので薬剤師の国家資格が必要となります。一方、一般用の漢方は保険がきかないタイプですが、ドラックストアやネットで手軽に購入することが可能です。自分で漢方を選んで購入する時は、漢方自体の知識が事前にあるとより自分の悩みに合った漢方を選択することが出来ます。
1-3目的に合った資格を取ることがポイント
漢方の資格と言っても日常生活に役立つ基本的な漢方の知識の資格から、専門的な職業に活かすための深い知識を必要とする資格まで実にさまざまです。資格の勉強を始める時は漢方の知識をどう活かしたいか、何を目的として資格取得を目指すのかを明確にしておくことがポイントとなります。
薬局で調剤を行う薬剤師は国家資格ですが、日本ではそれ以外の漢方に関わる資格はほとんど民間資格です。専門学校や大学へ長く在籍する必要もなく、個人で学ぶことが出来る資格も多いのが特徴です。日常生活で活用出来る基本的な部分から勉強したいのか、専門的な知識をより深めて仕事に活かしていきたいのかという目的別に取得したい資格を選んでみるのもよいでしょう。
漢方にはどんな種類がある?
医療用医薬品として保険が漢方を扱える
医薬品として処方される漢方を取り扱うためには、どんな資格が必要となるのでしょうか。
漢方のエキスパートとも言える資格を見てみましょう。
2-1国際中医師
中国政府の衛生部が認定している制度で、中国政府が委託を行い国際的な資格として日本でも取得が可能です。中国内では中医学の医師として扱われる資格で、漢方の深い知識を身につけることが出来ます。ちなみに日本では国際中医師の資格を持っていても、医師免許がなければ医療行為は出来ません。
2-2漢方薬剤師
生薬を調合し「漢方薬」として調薬を行うことが出来る資格です。漢方の飲み方や、生薬の組み合わせなどを患者へ説明することも可能です。日本では調剤を行う場合は「漢方薬剤師薬剤師」の資格だけでなく薬剤師の資格も必要です。
漢方薬の選定・アドバイスが出来る(民間)
調剤や調合は漢方以外の資格(薬剤師や医師免許)が必要となりますが、漢方薬を使用する際のアドバイスや、選び方をサポートすることが出来る資格も多く存在しています。
民間の資格を詳しく見てみましょう。
3-1漢方養生指導士
漢方の基礎知識から日常生活への取り入れ方・周囲の人へのアドバイス、または仕事に活かすことが出来る深い知識を身につけることが出来る資格です。
初級・中級・上級に段階が分かれているので、自分の目的に合わせて漢方の知識を勉強することが可能です。さらに中級以上の資格を取得している場合には、「養生薬膳」という派生した別の資格も受験することも出来ます。
3-2漢方臨床指導士
「漢方養生指導士」よりも病気・健康管理面での深い漢方知識を学び、身につけることが出来る資格です。漢方臨床指導士の試験に合格後は、漢方カウンセラーとして認定されるため、仕事面で漢方の知識を活かしたいという人にもオススメです。
漢方・薬膳の基礎を習得した人に与えられる
漢方は医薬品としてだけでなく、食材や美容成分としても使用されることが増えてきました。漢方や薬膳の知識を学ぶことで取得出来る資格には、こんな種類のものもあります。
4-1中国漢方ライフアドバイザー
一般財団法人「日本能力開発推進協会(JADP)」が主催している資格で、133種類もの生薬の知識や使い方など基本的な漢方について学ぶことが出来ます。協会指定の全カリキュラムを学んだ後に、受験資格が与えられます。エステやB.Aなどの美容業界や、飲食業界で活かせる漢方の知識を身につけることが出来る人気の資格です。
4-2薬膳アドバイザー
薬膳に関する基本的な知識を身につけることが出来る資格です。中医学の基礎や薬膳の栄養学など、まずは漢方の基本的なレベルの知識を学びたい人向けの資格といってもよいでしょう。
薬膳アドバイザーを取得後はさらに上の「中医薬膳指導員」、「中医薬膳調理師」という資格取得を目指すことが出来ます。また最終的には「国際薬膳調理師」・「国際中医薬膳士」という、薬膳のプロの資格取得を目指せる初歩の段階の資格でもあります。薬膳料理を自分でも作れるようになりたい人や、中医医学とはどんなものか知りたい人にもオススメです。
資格はどうやったら取れる?
5-1取りたい資格で難易度や取得法は異なる
漢方にはさまざまな資格がありますが、取得したい資格によって難易度が異なります。独学で取得出来るものから研修会の参加が義務づけられているもの、指定されたカリキュラムを修了させないと受験資格を得られないものもあるので確認しておくことが大切です。
通信教育や通学が一般的
民間の資格は通信教育や、通学でカリキュラムを修了した後試験を受ける形が一般的とされています。
・漢方養生指導士
・漢方臨床指導士
・中国漢方ライフアドバイザー
・薬膳アドバイザー
上記でご紹介した資格は通信教育でも講座を受けられるので、自宅で漢方について学びながら取得を目指すことが出来ます。
一方漢方薬剤師や国際中医師は、国家資格の医師免許や薬剤師の免許も必要です。大学の医学部・薬学部の卒業が条件となるので、時間やお金もかかる高難易度の資格と言えます。
6-1通信教育で働きながら取得できる
通信教育は通学にかかる交通費や、時間制限などがないため働きながらでも資格取得を目指す人が年々増加しています。受講コースに申し込んだ後は数回の添削が必須条件となっており、添削が終われば修了証明書が発行され1度も学校に通うことなく受験資格を得ることが出来る資格もあります。首都圏から遠方の地域の人や、子育て中の人も申し込みやすいのが嬉しいですね。
漢方に関わる資格の種類と選び方 まとめ
漢方は健康だけでなく、美容の面でもさまざまな業界で注目を集めています。漢方に関わる資格の中では国家資格を有する難易度の高い資格もありますが、民間の資格は通信講座で始めやすいものも多いのが特徴です。
最近では飲食業界や美容業界でも、漢方の知識を仕事に役立てて活躍している人も多く見られます。まずは自分が漢方の知識を身につけてから将来どう活かしたいのか、目的によって資格を選んでみてはいかがでしょうか。